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Deepseek shock

2025年01月29日(水)

Deepseek Shockは始まりの始まりなのか?

日経新聞の記事は以下のように述べている。
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中国の人工知能(AI)企業であるDeepSeek(ディープシーク)が世界の市場を揺らしている。生成AI市場で米国の技術優位が崩れるとの見方から米半導体大手エヌビディアの時価総額は27日だけで91兆円吹き飛んだ。東京市場では日経平均株価が2日で900円超下落した。AI市場の長期的な成長に疑いはないものの、米技術覇権シナリオに傾きすぎた投資マネーは評価軸の修正を迫られている。
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コストをかけず生成AI(人工知能)を作成できる技術革新が生み出されたことで、AIや半導体チップ業界のビジネスは見直しを迫られるということから、エヌビディアの株価が17%調整し、1日で90兆円もの時価総額を失ったわけだ。

今回のことで、AIや半導体事業の成長性に陰りが出てくるかと言えば、個人的には、そうはならないと見るのが筋だろう。

一極集中で買われすぎた銘柄へのマネーの集中が見直されるということではないだろうか。

Deepseekのように、開発費が少ないが、高性能、低電力のAIツールが出てくることにユーザーは歓迎するはずだ。

この分野においても新陳代謝が起こり始めていることに留意すべきで、これまでのようにエヌビディアを見ていれば十分という時代は終わりを迎えたのかもしれない。

技術の進歩、進化に伴い、必ず、新しいものが既存のものを凌駕していくのは常であることを念頭においておきたい。

さて、次に出てくるのはどんな企業なのか、きっとテンバガーどころではない企業が株式市場に早晩出てくるに違いない。

面白い時代になってきたと考えたい。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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