底入れに必須な条件
2024年07月24日(水)
日経平均株価の調整が始まってから2週目の後半に入ってくる。
米国の対中政策で半導体を中国に売ってはいけない、と大統領候補者が言い出したことで、半導体関連銘柄が日米ともに調整を始めたことに端を発するわけだが、ドル円の為替水準も円高基調となり、日経平均株価にはアゲンストの風が吹いている。
この調整がいつまで続くのか、底はいつ入るのかが気になるところだが、考えないといけない点は二つある。
調整をこなすには、日柄と値幅がある。
値幅は大きな調整となると15%程度は覚悟しないといけない。
日経平均株価で言えば、4万2000円から15%だと3万5000円台まで下げることになる。
一方の日柄であるが、25日移動平均線を割り込んでしまうと、2週間で底が入ると考えるのは早計である。
買いたい人よりも、売りたい人のほうが多くなっている、過去25日間に買った投資家は含み損を抱えているわけだから、戻り売りの圧力が間違いなくある。
春先の調整局面でも約1カ月は底入れに要したが、その時は、円安という追い風があったが、今回は、その追い風はない。
為替動向がはっきりしてくるのは、日銀とFRBの動きが具体的に出てきた後だと考えると、9月後半ということになりそうだ。
値幅に関しては、15%調整とまではいかないかもしれない、それは今期の業績がしっかりしているということが第一四半期で確認できれば、多少の円高でも押しとどまれるかもしれない。
第一四半期決算が出そろうのは、8月中旬となることから、値幅に関しては、あと3週間程度ではないか。
もし、急落するとすれば、7月末の日銀金融政策決定会合で利上げが決定されたときかもしれない。
ドル円が150円前後まで一気に円高になれば、あく抜けてくるような気がしないでもない。
だが、株価の上値を追うような展開になるには、もう少し材料が必要だろう。
最後は、米大統領選の結果が出て、日本企業の第二四半期決算が開示され今期の増益基調が確認されて、業績予想が上向くことになれば、年末に向けて株高となるのではないか。
投資家としては、この方向性が出てから買ってもいいが、それでは美味しいところが限られるので、その前に仕込みたいところである。
8月中旬から9月中旬、このあたりが日柄、値幅ともにいい塩梅になるのではないだろうか。