鬼門の9月を乗り切る
2024年09月08日(日)
9月は過去を振り返ると相場が大きく荒れる月となっている。
日本の株式市場は8月5日に歴史的な下げ幅を記録して、今年の底値となった可能性もあるが、私は底はまだ見てない可能性が残っていると考えている。
8月5日の急落は、いくつかの要因が重なったっと考えている。
だが、その要因はなくなっていないばかりか、その要因が治癒されたとは言えないと考えている。
米国の利下げは既定路線であるが、その利下げが実施される理由次第では、相場はソフトランディングするのか、ハードランディングとなるのかは誰もわからない。
ヒントは、今週、来週開催される、金融政策を決める日米欧の金融当局の会合にあるのではないか。
それぞれの当局の会合開催日は以下のとおりで、市場の見方も書いてみた。
9月12日、ECB ・・・ 利下げ
9月17、18日、FRB ・・・ 利下げ
9月19日、20日、日銀 ・・・ 今回はなし
欧米の利下げは、すでに為替動向に織り込まれているとみるのか、それとも現実を見てから折込みが始まるのか、さすがに日銀の利上げというサプライズはないとみるが、本当に何もないのか?
いずれも、その日が来ないと市場がどう動くのかはわからないと言える。
私が最も恐れるのは、日銀の植田総裁の会見でのQ&Aである。
日銀の利上げはなかった、だが、植田総裁がタカ派的な発言をする可能性は十分ある。
これまでも、植田総裁発言が為替市場を動かしている。
ECB25bpとFOMC50 bpの利上げ、そして植田総裁のタカ派発現となった場合、ドル円為替レートは140円を織り込む可能性もあるのではないか。
金融政策とは関係ないが、9月11日、9月15日は記憶にある人もいるだろうが、不測の事態が起こる可能性も念頭においておきたい。
個人的には、今週、来週もしくは再来週前半に今年の株式市場の底がやってく来るのではないかと見ている。
その後は、じわじわと株式市場も持ち直して、日本および米国の政治イベントをこなして、11月以降に大きく挽回することを期待したい。
ただ、企業業績が上振れする要素は徐々に小さくなっていることには気を付けたいものである。
従って、日経平均株価が、年末までに、今年の高値を付けるのは難しいそうな気がしている。
米国の相場の格言に、
“Sell in May, and go away,don't come back until St Leger day.”
とあるが、まさに市場に戻るのは9月中旬となるかもしれない。
それと、底値については、もうはまだなり、まだはもうなり、をKeep in mindしておきたい。