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成長企業の意思決定のあり方

2016年05月11日(水)

今週の日経ビジネスの表紙に「強い会社には会議がない 即断即決の極意」とあったので、自宅に届くや否や開封して読んでしまいました。

よくよく読んでみると、意思決定するための会議に長時間を割くのは意味はない、ということのようだ。

事例は、いずれも、米国企業で、テスラモーターズ、グーグル、インテルなど、カリスマ経営者の会社だった。

日本だって、ソフトバンク、ファーストリテーリング、楽天などは、経営者が意思決定のために長時間にわたる会議に時間を割いているとは思えない。

サラリーマン企業においては、結局、誰も責任取りたくないがために、大勢が集まって、長時間の会議を行い、なんとなく合意を形成したという議事録を残すわけだ。

これは会議のあり方が会社の強弱を決めるのではなくて、意思決定のあり方が会社の強弱を決めるといったほうがいいのではないだろうか。

私の会社はほんとうに小さな会社なので、私一人で意思決定することになっているが、もし仮に、少し大きな規模の会社になったとしても、この意思決定のメカニズムを変えることはないと思う。

オーナー企業とサラリーマン企業、どこが違うかと言えば、リスクテイクを一人で負うか組織で負うかではないか。

組織でリスクを負うとなると、長い(?)会議は必要不可欠となる。

逆に、オーナー企業の意思決定が、会議で決まるようになったら、その会社の成長は鈍化するかもしれない。

投資家が新興企業を評価するときのポイントのひとつは意思決定のあり方。

サラリーマン的な意思決定を行っている企業への投資は???かもしれない。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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