業績と株価
2022年11月15日(火)
本日も2社がIPOするが、今年のIPO社数は90社程度に留まりそうだが、数が多ければ良いというものではない。
株式市場には二つの立場の役者がいて成り立つ。
発行体と呼ばれる企業、そして、投資家。
投資家は良質な投資先を求め、発行体は資金調達が目的、利益は一致するかと言えば、私からすれば、キツネとタヌキの化かしあいみたいなもので、一致するときもあれば、相反することもある。
増収増益で株価も好調な時は利益が一致しているように見えるが、増収増益であっても株価が上がらないくなるときがある。
企業経営者は、増益なのになぜ株価が上がらないのか?と私に聞いてくることがある。
その答えは、簡単なことで、買いたい人がすべて買ってしまったから、いくら業績が良くても、買う人、買い増す人がいなければ、株価は上がらないとうことだ。
一方、企業業績は、いずれはピークアウトするはずだ。
永遠に業績が伸びる企業がないわけではないが、上場してくる企業のほとんどは早晩業績は頭打ちになる。
投資家はそこを見込んでいるから、買ったらいつ業績がピークアウトするかを見極めるだけで、どんどん買っていくという行為にはならないはずだ。
繰り返すが、発行体と投資家の利害関係は一致しないことを企業経営者は肝に銘じておくべきだ。
だとすると、それはそれで、その考え方を逆手に取れば、発行体は投資家を上手く使って財務基盤を強くすることもできる。
発行体も投資家も売ったり買ったり、それを繰り返しながらゲームに興じる。
これが株式市場ではないだろうか。
この続きは、またの機会に。