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金利上昇、2.9%

2026年07月10日(金)

日本の10年国債の利回りが2.9%まで上昇してきた。



この水準の利回りが過去いつあったのかを調べると、1996年、30年前までさかのぼる。



当時の日本のGDPは3%成長の時代。



いまはと言えば、1%前後のGDP成長率。



長期金利と経済成長率はリンクするはずなのだが、大きく乖離している。



この乖離の背景はインフレにある。



1996年と言えば、バブルが崩壊して、デフレに突入していた、ドル円も100円前後だった。



翌年には日本は金融危機に入り、金利はどんどん低下していかざるを得なかった。



そして金融機関の再編が始まり、2000年に入ると、バブルのツケを一掃することになり、金利は底を這うようになった。



そこから20年の年月を経て、コロナが終わると、諸物価の高騰が始まった。



ロシアのウクライナ侵攻で資源高が始まり、米国ではトランプ大統領登場で世界が分断されるようになり、最適(安)地生産ということが出来なくなってしまった。



そして、今年に入って、米国イラン戦争で中東の原油が使えなくなり、物価高に拍車をかけることになってしまったわけだ。



インフレ退治には利上げというのが基本原則だが、今回のインフレはコストプッシュ型なので、果たして利上げが効くかどうかはわからない。



インフレに対して、政府は補助金を出したり、各種助成金を出して、インフレを緩和しようとしているのだが、所詮、政府のお金は国の借金にすぎず、財政状態が悪くなるとみた市場は日本の国債には高い金利を要求するという流れだろう。



その借金は、まわりまわって、国民に負担が大きくなるはずだ。



住宅ローン金利は上がり、住宅も高騰している中で、金利が上がれば、買える住宅価格の上限はどんどん低くなる。



土地も建築コストも上がるなかで、高額な住宅を買える人は少なくなり、そのうち経済が悪化することに繋がる。



企業も高い金利を払って、設備投資しても回収することが難しくなれば、投資を控えるようになり、企業の活動も低調にならざるを得ないのではないか。



長期金利の上昇は国民生活にとって、あまり良いことではない。



このまま金利上昇が続くようなことがあれば、デフレの時代は終わったが、超インフレ社会になるかもしれない。



この超インフレ社会に対抗していくには、インフレ連動の金融商品を持つしかないということになる。



おそらくインフレに敏感な商品は株式しかないのではないか。



参考になるのは、トルコだろう。



気になる人はトルコの金利と株式市場の動きを研究してみていただきたい。




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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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