プライベートバンカー
2026年08月18日(火)
昨日の日経新聞1面の記事、メガ銀行「超富裕層」を争奪!
野村総研の調べによると、金融資産を5億円以上保有する人を超富裕層と定義している。
2023年時点で約12万世帯だそうだ。
3年前から日経平均株価は2倍超になっていることから、おそらく超富裕層の数は1.5倍くらいに増えているのではないだろうか。
みずほ銀行は30億円以上の資産を持つ超富裕層の担当者を24年度比で5割増やすそうだ。
そんなに銀行が富裕層の担当者を増やしても仕事になるのか、と言う点と、超富裕層の相談に乗れる人材がいるのか、はなはだ疑問である。
私が30年前にスイスに駐在していたころ、スイスのプライベートバンクが日本株のお客様だったことから、何度もジュネーブのプライべートバンクを訪問したことがある。
顧客の担当者(アカウントマネジャー)の部屋で向き合って話をしていると、次から次へと電話がかかってくる。
顧客や投資先の情報を得るための世界中の市場関係者と日々コンタクトしている。
顧客はスイス人ではなく、世界の富裕層。
電話に出るたびにいろんな言葉で話していた記憶がある。
ちなみに、誰しもが知る著名人のオードリーヘップバーン、チャールズチャップリンのお墓はスイスのローザンヌの丘にある。
ジュネーブから車で1時間程度のところだ。
彼らはスイス、ジュネーブにプライベートバンクに資産を預けて、晩年をスイスで過ごしたのであろうことがわかる。
プライベートバンカーの仕事は、公私の私の部分について、どんなご用命にも応じることだ。
飛行機、ホテル、リムジン、劇場の手配、ご子息の学校入学の手配、そして、当然ながら資産運用だが、この資産運用については、我々が考えるほど高いパフォーマンスを求めないようだ。
すでに、人生で使い切れな程の金融資産を保有する人が、株式投資でリスクを取って、金融資産を短期で2倍、3倍にしたいとは考えないのは理解できることだ。
まずは、減らないこと、そして、できればリスクを取らずに、少しずつ増えれば良い、まさに分散投資が重要になる。
通貨、地域、そしてアセットクラスを考えて、顧客の資産運用をする。
これがプライベートバンカーの仕事だろう。
そんな前提で、日本のメガバンクの超富裕層の担当者は、どれだけの、知識と経験を持っているのだろうか。
プライベートバンカーの仕事は座学で身に着くものではない。
それと、超富裕層の思考を学び、理解していないといけないのだが、それもできるかどうか疑問だ。
日本最大の証券会社の本店にはウェルスマネジメント部がある。
昔は、本店営業部だったのだが、営業、と言う言葉だと、社員が嫌がるので、ウェルスマネジメント、にしたとか。
富裕層相手のコンサルティング部門のように聞こえるウェルスマネジメント部だが、その実態は、完全なる営業部隊である。
次から次へと金融商品を顧客に提案(売りつける)部隊である。
マーケットが良いので、ほとんどの金融商品は値上がりしていて顧客に迷惑をかけていないものが多いが、必ずしも顧客の資産の安全性を考えているかどうかはちょっと疑問だ。
メガバンクもしかりで、超富裕層に対して金融商品を売りつける部隊を強化するとしか読めない。
スイスのプライベートバンカーの思考でマーケットを分析している人として、ピクテ・ジャパン株式会社の代表取締役社長は萩野琢英氏がいる。
ウェッブで話を聞けるので、私も参考にしている。
皆さんも時間があるときに是非聞いてみて頂きたい。
自らの知識でメガバンクや大手証券の担当者を動かせるようにならないと、相場が変わった時、大きくやられることになることを頭に置いておくべきだろう。
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