Market Eye

最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

利上げと円高で

2026年09月04日(金)

ドル円為替レートがほんの数日で5円幅で円高になった。



きっかけはいくつかあるが、事の発端はG20財務相中央銀行総裁会合だ。



米国のベッセント財務長官がの日本の円安是正発言、利上げしないから円安が続く、はやくなんとかしろ!



これで、9月の日銀金融政策決定会合では、利上げが確定したも同然となり、10年物国債の利回りは一気に3%を超してきた。



一方で、FRBの理事が、早期の利上げに慎重な姿勢を見せたことで、米利上げ見送り、日本利上げの構図となり、円キャリートレードの巻き戻しが一気に進んだということだろう。



だが、キャリトレードの巻き戻しは、ドルロングポジションを解消してしまえば終わる。



一過性だともいえる。とは言え、一晩で終わるかどうかはわからない。



一方の構造的な日本の企業と個人のドル需要はボディブローのように円安を支えることになるはずだ。



資源高、デジタル赤字、NISAによる投資、これらの実弾はなくならないはずだ。



この先日銀は3~4回程度の利上げを見込んでいるとの市場の予想がある。



日本経済と株式市場が大崩れしなければ、この利上げは実施されるだろう。



企業は調達コスト高に加えて金利負担も価格に転嫁せてくるはずなので、企業業績はさほど崩れないはずだが、一番のしわ寄せは、個人に押し寄せる。



もっとも厳しいのは、住宅ローンの金利負担のある家庭ということになる。



大手不動産会社が、社員の住宅ローンの利息補助を最大で200万円まで支援することを発表した。



大手企業は給料だけではなく、社員へのフリンジベネフィットが充実しており、利上げ抵抗力がある。



中小零細企業の働く人々は、この金利高にどう対抗していくのか、試練が続きそうだ。



ここで出番となるのが、政府、政治の目配りだろう。



成長戦略で兆円単位の財政出動は理解できるが、この世の中の動きの中で、取り残される人々への配慮が求められることを忘れてはいけない。



でないと、高市政権は危うくなるのではないだろうか。



食料品の消費税を実質0%にするだけでは不十分な経済環境になってきていることをよくよく認識していただきたいものである。







#円高
#利上げ
#住宅ローン
#日銀
#FRB
#資源高
#デジタル赤字
#NISA
#円安要因

最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


最新の記事一覧