株価は戻り歩調だが
2019年01月16日(水)
2019年の相場が始まって約10日間が過ぎた。
昨年12月のクリスマス前の超悲観的な空気はやや薄れてきたが、霧が晴れて、視界良好とはいかない状況が続いている。
日経平均株価のPERは11倍台が続いており、企業業績が大きく崩れない前提だとかなり割安といえる水準であるが、その企業業績は下方に向いているというのは現実であり、そこから目をそらせてはいけない。
だが、その企業業績もどこまで下方修正されるかわかないという不安感はやや後退してきたのではないだろうか。
ハイテク業界の中でもここ数年間人気だった安川電機が先週業績予想の下方修正を発表して株価は底打ったという現実もよく見ておかないといけない。
米中貿易戦争で、業績も底なし沼ではないかとの見方にいったんストップをかける形となった。
今月末には3月決算企業の第三四半期決算が出てくる。
当然のことながら下方修正もあるに違いないが、市場の見方ほど、悪くないとの認識が芽生えれば、株価は少しは戻る可能性も十分ありうる。
だが、市場の興味が、2019年3月期から2020年3月期に移行してくると、どう考えても減益となるのではないだろうか。
とはいえ、世の中のムードというものもある。
GWには新天皇が誕生し、元号も改まる。
日本という国にあって、この儀式は祝賀であって、決してネガティブなものではない。
決算スケジュールから考えれば、1月末~2月上旬の第三四半期開示で、いったんは材料出尽くしで、節分天井のような形になるかもしれないが、再度、GWに向けて株価は上昇に向かうのではないだろうか。
だが、GW明けに発表される2020年3月期の業績予想を織り込む過程で再び日本株は弱含むのではないだろか。
株式投資家にとって、超悲観する必要もないかもしれないが、超楽観できる年でもなさそうだ。
株式投資はより慎重に石橋を叩いて渡る必要がありそうだ。たまには石橋を叩いても渡らない覚悟も必要かもしれない。