Market Eye

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今回は違う

2019年08月02日(金)

昨日は寄り付きの急落をすべて戻した形で終えた。

その背景には為替が円安に振れたことがあった。

FRBのFFレート0.25%カットを受けて、0.5%でなかったことで、円安となった。

しかしながら、トランプ砲がさく裂した。

まさか、このタイミングで中国への関税引き上げ実施を判断するとは誰しもが思いもしなかっただろう。

FRBのパウエル議長も世界経済の下振れリスクを感じていたが、今回の決定を受けて、さらなる景気の悪化を想定せざるを得ない。

一方、日本企業の第一四半期の決算発表が続いているが、総じてモノづくり輸出関連銘柄は予想通りに昨対でマイナスとなっている。

本日はトヨタが発表の予定だが、短信の内容を今朝になって書き換えている可能性もある。

特に中国むけのビジネスは上期がダメだが下期に回復するとの見込みで業績予想を下方修正していない企業がほとんどだが、このままいけば、通期の業績は下振れするに違いない。

株式市場は、その下振れリスクを織り込む展開が続くだろう。

日経平均株価で言えば、再度、PBR1倍の水準、約2万円をトライするのではないだろうか。

したがって、大きく下げても戻す、相場がしばらく続いていたが、今回は下値模索となる可能性が高く、底打ちまでは様子見が安全だといえそうだ。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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