2019年の株価上昇の背景
2019年12月12日(木)
2019年も余すところ2週間程度となった。
今年は年初の株安からじわじわと上げてきて、ローソク足チャートだと完全な陽線でおわることになりそうだ。
では、この株高の背景は何だったかをはっきりさせておく必要がある。
添付したのは日経平均株価のEPSと日経平均株価のチャートである。
はっきりしているのは、EPSは下がっているということだ。
株価の源泉は企業利益にある。 その利益が下がっているのに株価は上昇した。
つまり、EPSの低下よりも、PERの上昇のほうが大きかったということである。
PERの上昇は米国の金利低下でリスクプレミアムが上昇したことにある。
昨日、米FRBは政策金利の据え置きを発表した。 そして今の金利水準は2020年も続くと発表している。
この発表で、これ以上のPER上昇はなくなったということでもある。
とすると、株価が上がるには、利益が増えること以外にはないということだ。
ところが、昨日内閣府が発表した大企業の景気判断指数はマイナス6.2となっている。
証券会社の調査部門は2020年度の企業業績は7-8%成長で見ているが、これがそのまま維持できるかどうかしだいで来年の株価が左右されるということだ。
年明け1月末から2月上旬に第3四半期の決算発表がある。
今年の夏に底打ちしたとの見方がこの秋の株高につながった面もある。
もし、夏が底でなくても、この秋が底になればいいのだが、どうだろうか。
この年末年始は1年前と違って楽しい一時となるが、年明け早々の相場には注意が必要かもしれない。
https://docs.zoho.com/sheet/publicgraphs/c7d4ac5f64cf4b9d94b55f198b768eba1572946075945493