嵐は去ったか
2020年01月14日(火)
正月明けから、中東の地政学リスクが高まり、一時はどうなることかと思ったが、あっという間に嵐は過ぎ去ってしまったかのように見える。
明日には米中協議の第一弾の合意の調印がワシントンで行われることになっており、米国は同時に中国を為替操作国から除外するようだ。
これで、市場は再び年末のようなリスクオンになるようなムードになってきた。
しかしながら、実態の企業の業績はどうだろうか?
昨年、中国の自動車販売は8%減となっており、2年連続の減少となっている。
そして、日本でも黒字だというのにリストラが発表されている。転ばぬ先の杖ならいいのだが、開示されていないだけで足元では業績が芳しくないのかもしれない。
日経平均株価は昨年8月から先週の調整を経て、今週は昨年来高値に水準まで上昇する可能性は十分ある。
しかしながら、企業業績は、底だ底だと言われているが、その底入れの時期が少しずつ先に延びている。
私が昨年企業経営者に聞いたところ、今回は鍋底になる可能性があるとのことだ。
落ち込んだ業績は、赤字まではいかないまでも、これまでのように急回復はしないのではないかとの見方がある。
確かに、今年は消費増税の影響が夏以降に出やすくなる。 そして、なんと言っても、夏のオリンピックを境に、消費マインドは低下することは目に見えている。
2021年3月期への期待が広がりつつあるが、期待は期待で終わる可能性もありえる。
昨年来高値をうかがう銘柄も多く出てきているが、この局面こそ利食いの場面かもしれない。
そして、しばらく静観すれば、きっと大きな買い場はやってくると思われる。