お家騒動収まる
2016年04月20日(水)
セブン&アイホールディングスのお家騒動もやった終結しました。
長年、トップに君臨してきた鈴木氏が完全に経営から身を引くことなったのですが、カリスマ経営者が身を引いた後の組織はもろく崩壊しやすいことは過去の例からも明らかです。
でも、ちょっと今回は事情が異なります。 過去、カリスマが身を引くのは、経営悪化や不祥事などの引責だったことがほとんどです。
今回の鈴木氏の退任は、私が見るに、自作自演だったような気がしないでもありません。
年齢が83才になって、もうそろそろどうしたものか・・・と考えていたのではないかと思います。
経営が絶好調のセブンイレブンの社長交代は、セブン&アイHDのすべてを変えていく時期が来たのだと判断したのではないでしょうか?
後任になった井坂氏は鈴木氏のコピーのような経営者であることは間違いありません。
社会が大きく変わっていく時代に、鈴木イズムが限界達する前に鈴木氏は自らのコピーのような存在もなくしておきたかったのではないでしょうか。
自分が先に辞めれば、自分のコピーが幅を利かす。 コピーは過去の成功体験から変わることが自らできない呪縛にとらわれ時代の変化についていけなくなる。
そのような存在の排除、が今回の一連の始まりだったのではないかと推察します。
某新聞社の記者は以下のようにコメントしている。
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人事における反目が表面化したが、井阪社長を含む新体制の幹部は、消費者目線で商品を徹底的に作り込む鈴木会長の成功モデルを目に焼き付けてきた。井阪社長自身、「鈴木会長を尊敬している」ということもあり、新体制の経営手法がぶれる可能性は少ない。結論をいえば衆目を集めた今回の騒動を経ても、業界におけるセブン&アイHDの優位は揺らぎそうもない。
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私はまったく逆で、そうそう簡単に優位は崩れないかもしれないが、追い上げる競合にとってはチャンス到来だと言えそうだ。 ブレルこと、変化することを許されない井坂体制、変化することでしか追い上げられない競合他社、この先おもしろい展開になりそうだ。
コーポレートガバナンスの在り方という面から取り上げられる今回のお家騒動だが、私は、どのようにセブン&アイHDが変わるのか、変われないのか、に注目してみたい。