Market Eye

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この先の見方

2020年04月14日(火)

まったく私見であるが、私は以下のような見方の元の市場の動きを追いたいと考えています。

新型コロナのこの先の見方
1.緊急事態宣言は2週間ずつ延長される。 解除は最速でも5月末か?
2.零細企業の倒産が続出する。 資金繰り持たない。インバウンド関連、飲食、宿泊、食品以外の小売り、上場中堅企業にも波及。
3.大企業も保守的(キャッシュ温存)になり、M&A、中途採用は減少、むしろ、非正規の失業者が増加。
4.株式市場は、緊急事態宣言の延期と感染者増加で2番底に向かう可能性がある。
  毎月発表される経済指標と5月の決算発表で業績が徐々に悪化して実体経済の悪化が株価を押し下げる。
  政策総動員し金融をじゃぶじゃぶにしても経済が動かないと業績は回復せず、株価も反転しずらい。

ポストコロナはどうなる
1.年後半にはコロナに有効なワクチンもしくは薬が見つかり安心感が広がる
2.経済活動が80%程度に戻るのは夏以降、株式市場は先を見越して5-6月に底入れか。
3.こんな環境でも前向きな事業展開ができる会社がある。 無借金企業、5G関連に限らずIT/通信業界、テレワーク・巣籠関連企業。
4.これを機にテレワークが広がる。 毎日、通勤しなくても良い職種が増える。
  通勤電車の乗車率が5-10%減少。実際の面談は減り、WEB会議が増える。
5.中小企業の中には、今回コロナで不安に思い、事業承継にM&Aで大手の傘下に入ることを考える経営者が増える。 
  また、上場企業でも同業で統合も考えるようになる。
6.上場企業でも赤字と財務の悪化で資金繰り難で倒産の危機に陥る企業が出て来る。 
  ここ数年間にIPOした企業経営者は銀行取引に長けていない人が多くいることが心配。

以上、暗い話ばかり書き連ねたが、投資家としては、またとないチャンスが到来している。

個別の銘柄を探すのもいいが、投資できる資金の半分くらいは、他人に任せるのも一案だ。
グローバルな優良銘柄に投資するファンドを時間的な分散投資をすることも考えたい。

それと、もうひとつは、ここ1年くらいの期間にIPOした企業でコロナで経営危機に陥らない銘柄が底なし沼的に売り込まれている。
そこに大きな宝の山があると見ておくべきだ。 銘柄選びのヒントとしては、まだ機関投資家が買っていない銘柄を狙うことである。

中小型株に投資する投資信託もここ1-2か月は解約の嵐、新規マネーは入ってきていないが、ここから徐々に決算を挟んで買い出動してくるとみるが、その前に先行したいところである。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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