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スペイン風邪から学ぶ

2020年04月16日(木)

今日は相場の話は、ちょっと横において、いま我々が考えないといけないことは、不測の事態まで織り込んだ生活防衛ということになります。

今回の新型コロナウィルスの収束はそうそう単純で簡単ではないと考えるべきだと思います。

いまはまだ第1波が来たところで、第2波、第3波が来ることが予想されます。

それはいまから100年前のスペイン風邪の動きを検証してみるとわかることです。

第1波の初期感染期においては、季節性は関係なく、世界中に広がっていきました。

第2波、第3波においては、秋から冬にかけての時期に感染者が拡大しています。 

気温も下がり人間の免疫力が低下する季節に広がっています。
いわゆる現代のインフルエンザの季節です。

もちろん、現代は医療体制も進化し、ワクチンや薬も開発されるので、第3波まではないかもしれませんが、移動が自由な分だけ世界が狭くなって波の間隔が狭くなりそうな気がします。

ワクチンや薬の開発には1年程度はかかるでしょうから、この1年間にどれだけ波が押し寄せて来るかだと考えます。

今日の日経新聞にもありますが、英インペリアル・カレッジ・ロンドンは、都市封鎖解除後1-2か月で第2波の再流行が起こると見ています。

おそらく欧州では日本のGW明けには都市封鎖が解除されると考えられますが、その1-2カ月後の6月、7月に再び再発するかもしれません。

その意味においては、中国、武漢の動きがひとつ参考になると考えます。

まあ、中国という国の情報開示の精度を考えるとどこまで信じられるかわかりませんが、再流行となれば、さすがに、再度、都市封鎖を実施すると考えられますので、参考になると思います。

株式市場は、当面はいろんな情報の開示でボラティリティが高く、上値は重いと考えられますが、本当に長い目で見れば、絶好の投資のチャンスが到来したといえそうです。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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