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6月はなぜIPOが増えるのか?

2016年05月21日(土)

6月のIPOが続々と承認されてきています。

例年、6月は、12月、3月に次いでIPOの社数が多くなる傾向があります。

今日はなぜ6月にIPOが多くなるのか?について解説していきたいと思います。

6月にIPOする銘柄がすでに9社承認されています。

この9社の決算月をみると、4社が3月決算です。 

決算月を越してのIPOは期越えのIPOと呼ばれます。

3月決算企業が前期、今年の場合は、2015年3月期を直前期の決算としてIPOできるのは、2016年3月期の決算が確定する前までです。

このように書くと、え、もう決算日(3月31日)は過ぎてしまっているじゃないですか?という疑問を抱く人も多いと思います。

確かに決算日は過ぎていますが、決算数値が確定されるのは、決算数値が株主総会で承認されたときです。

なので、3月決算企業のIPOのデッドラインは、6月の株主総会開催日までとなります。

未公開企業なので、株主総会といっても身内の株主で済みますので、ギリギリのタイミングといえば、6月末日直前までIPOは可能となります。

おそらく来週も6月にIPOする銘柄の承認は続くと思いますが、きっと、3月決算企業がまだいくつか出てくのではないでしょうか。

投資家視点で銘柄選びをすると、成長性の観点よりも、IPO時に、調達金額が少ない銘柄の方が初値は飛びます。

その後のセカンダリーにおいては、成長性や市場のテーマに合致するかどうかです。

6月は13銘柄が出てくるとの噂です。 

しばらく間が空きましたが、再びIPOの季節到来です!

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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