Market Eye

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Bank of Japan

2022年12月21日(水)

昨日、昼頃、急な円高と株安が起こりました。

北朝鮮が日本列島に何かぶち込んだのかと思いきや、誰もが思いもよらぬ、日銀の異次元緩和の軌道修正でした。

実質的な利上げに相当する長期金利の上限を0.25%→0.5%に変更しました。

たかが0.25%ですが、ドル円で5円、日経平均株価で1,000円の下落となりました。

たぶん今日は少し落ち着くと思いますが、ここまで大きく市場が動くと、逃げ場がない感じです。

すべてのアセットが下落するわけですから、現金持ってるのが一番安全となりますからね。

クリスマス、年末に株を売った儲けで何か買い物でもしようと思ていた人々の財布のひもが急に固くなったのではないでしょうか。

でも、5円の円高で、物価上昇が止まるなら、それはそれで良いことですが、輸出企業の濡れ手に粟の円安で出た利益がこの先は出なくなると、来春の春闘にむけてベアの期待もしぼむかもしれませんね。

円安、円高、どちらに行っても一喜一憂のようです。

そして、今日から3日間でIPOが9件(昨日の持ち越し含め)あります。

日銀の軌道修正が影響するか?と聞かれると、まちがいなく影響大です。

今日の市場で、12月のIPO株は売り一色になれば、資金回転が効かなくなりますので、初値を買いに行く資金が限定されそうです。

少し厳しい局面ではありますが、下がったら買い場となる銘柄もありますので、そこはじっくりと狙っていきたいところです。

人騒がせな日銀ですが、どうか市場が落ち着きを見せてくれることを祈るだけです。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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