Market Eye

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相場予想

2023年01月10日(火)

2023年も大発会から今日が4営業日目となる。

年初から米国市場を見ているとボラの高い動きとなっている。

年初に今年の相場予想の記事があった。

日経ヴェリタスでは、数十名もの市場参加者が2023年の株・為替の先行きについて持論を展開している。

ここで注意したいのは、この記事の取材の時期である。

ある参会者は、1か月以上前にアンケートが届いて回答したと言っている。

12月の日銀政策決定会合の前に回答したことになる。

となると、日銀の緩和策解除は織り込まれていないことになる。

相場は刻一刻と変化する、世の中の動きを織り込んでいるのが目の前の相場ということだ。

その世の中の変化を先読みして、相場を語るのはちょっと無理があるというものだ。

では、なぜ市場参会者は相場を語れるのか?

それは、ある一定の条件を置いているからである。

その条件が変われば、当然のことながら、相場の先行きも変わるというものだ。

株式市場を大きく左右するのは、金利と企業業績。

日本に関していえば、金利は上昇。

企業業績はグローバル景気敏感銘柄においてはやや減速気味だが、日本にはインバウンド需要、そして、コロナからの回復と言う意味では、中国という援軍がある。

加えて、為替とインフレも株式市場には大きな影響がある。

為替はどちらかと言えば、円高基調か、そしてインフレは資源価格の高騰は一服、円高で輸入物価が落ち着いて来ることを考えると、今年の春先で国内の消費者物価も一巡するのではないか。

プラスの側面とマイナスの側面がある。

2023年の前半は、どちらが表に立つのかと言えば、マイナス側面が取りざたされるメディアの記事が多くなりそうだ。

終わりよければすべてよし、だが、その過程は山あり谷ありだ。

今年は年末株高と仮置きして、大きく調整する場面を待って投資したいものだ。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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