円の劣化が止まるか
2023年09月22日(金)
日本円の実力が過去最低、との日経新聞の記事。
ドル円が固定相場だった1ドル=360円のときよりも円の価値が相対的に割安になってきているらしい。
この状況では、輸出企業は円ベースで潤い、何でも安い国となった日本に外国人観光客がなだれ込むのは必定といえる。
すべてを円建てで考えている我々にとっては円安は恵みの雨に見えるが、一歩国外に出かければ、何でも高いことに気づくなずだ。
よくマクドナルドのハンバーガーの例が出るが、ビッグマック価格の比較は以下のようになっている。
1位 スイス 944円
2位 ウルグアイ 891円
3位 ノルウェー 857円
4位 スウェーデン 731円
5位 デンマーク 704円
6位 アメリカ 697円
7位 アルジェリア 690円
8位 オーストラリア 665円
9位 サウジアラビア 658円
10位 イスラエル 658円
日本は、地域差があるので450円~となっている。
吉野家の牛丼の価格は、以下の通り。
アメリカ 827円
シンガポール 598円
インドネシア 340円
フィリピン 421円
台湾 534円
中国 453円
日本 426円
同じものを買う(食べる)のに米国だと、おおよそ1.5倍~2倍になる。
それだけ円の価値が低い(安い)ということ。
円資産を増やしても、円安が続けば、井の中の蛙状態。
岸田総理は、NYで日本に資産運用特区を作ると言ってるが、日本円で運用して日本人に投資させるファンドを外国人に来てもらって運用させる必要はあるのだろうか?
純粋に外国マネーをひぱってくることができるかどうかがキモ。
そんな魅力のある国にならなければ、この円安は底なし沼になって、我々の円資産はますます毀損していくかもしれない。
今日は、日銀金融政策決定会合の日、植田日銀はなんらかの円安阻止になる施策を打ち出すことができるのか、できなければ、海外に行ってハンバーガーや牛丼を食べる事すら躊躇する貧民日本人になってしまうかもしれない。
お昼頃には日銀金融政策決定会合の結果が出てくるはず、金融市場はちょっと緊張した瞬間を迎えそうだ。