Market Eye

最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

今日はキオクシア

2024年12月18日(水)

本日は超大型のIPO、キオクシアが上場する。

初値予想はいまいちだが、PERは2倍台と超割安感がある。

だが、ちょい前まで赤字だったことからすれば、いつまた赤字になるやもしれず、PERが低くても買い進む勇気がない投資家が多いのではないか。

初値からいくとしたら、丁半博打的な感覚で、どちらに転んでも大けがが無いようにしておきたいところである。

さて、今年のIPOの値動きを追いかけてみた。

年初からIPO、73銘柄を先週末の株価と比較すると、平均値だが、公開価格比で+0.6%となっている。

公開価格はIPOディスカウントが入って、類似会社よりも割安に設定されているはずなのに、ディスカウント分が株価に反映されていない。

その理由を考えてみたのだが、グロース市場銘柄で公開価格割れになっているものが多いことで平均値が上がらないようだ。

公開価格割れの銘柄の業績が大崩れしているわけではなさそうだが、流通株時価総額が小さすぎて、投信などの買いが入りにくいために、いわゆるフェアバリューが形成されていないということのようだ。

逆に時価総額の大きな銘柄(時価総額100億円以上)に関しては、比較的株価は堅調となっている。

個人投資家は投信などの買いが入る前に仕込んで、投信の買いに、売りをぶつける戦法が有効かもしれない。

どの銘柄を投信が保有しているかは、みんかぶ、で確認することができる。

2023年以降のすべてのIPO銘柄をチェックしたが、上場後数カ月間は投信の組入れがほとんどなそうなので、その期間が仕込みどころではないだろうか。

最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


最新の記事一覧