上場廃止最多124社
2025年12月17日(水)
本日の日経1面の記事。
上場廃止最多124社、らしいです。
理由は様々だと思いますが、東証の市場改革が要因ともいえると思います。
東証は上場会社(JPX)ですから、上場企業は商材となります。その商材を魅力的なものにするために「市場改革」の錦の御旗を立てている。それに対するアンチテーゼが上場廃止という企業の選択のように思います。
企業を支援、応援するための上場だったのが、商売のネタにしてしまった東証のスタンスには賛否両論ありそうです。
機関投資家の立場に立てば、時価総額がそこそこあって、流通株数が多く、売買代金が大きなものへの投資が好ましいのが事実だと思います。
東証は、この1点に絞って、市場改革を訴えています。
ですが、個人投資家や小型株投資を好む機関投資家は、小さく生まれて、大きく育つ、銘柄に魅力を感じるはずです。
時価総額が数十億円でIPOして、数年後に時価総額が1000億円を超す成長を遂げる企業が毎年いくつかでてきます。
未公開なのに1000億円超の時価総額の企業をユニコーンと呼び、ユニコーンが増えることが市場活性化につながるというような風潮もありますが、正直なところ、1000億円超でIPOしてくる銘柄でテンバーガーを期待できるものはほとんどありません。
裏を返せば、東証の市場改革は株式投資で大きなリターンを得る機会がそれだけ少なくなるということに繋がりかねません。
株式投資で投資家が大きく儲けても、東証のビジネスにはあまりプラスにならないことが、東証の市場改革と言えます。
東証は売買代金が増えることが商売ですから、大口投資家を優先しているとも言えます。
いまは市場間競争がなくなっていますので、時代に逆行するかもしれませんが、もう一度、ナスダックジャパンのような市場が出来ればいいな、と個人的には思いますね。
最後に、本日は、今年最大のIPO、SBI新生銀行が再上場してきます。
日銀の利上げもあって、業績には追い風ではありますが、今年最大のファイナンスですが、売りを吸収するだけの買いが入ることに期待したいところです。
