夏枯れか
2017年07月24日(月)
いよいよ3月決算企業の第1Qの決算発表が始まる。
日経新聞を見ていると、「増益」の文字がやたらと目に付く。
投資家としては、「増益」の文字が目に付くと、いよいよ日経平均株価も上に動きそうだ!と感じるのではないだろうか。
私はその逆が起こるのではないかと考えている。
5月のGW明けにフランスのマクロン大統領誕生で、世界中の株式市場は上に動きました。
政治リスクが低下したのと、日本は3月決算企業の数字が出そろって、バリュエーションに変化が生じたことで上に行くのは当然の成り行きでした。
そして、いまですが、日本の輸出企業の今期の想定為替レートがドル円で107‐108円となっており、想定よりも円安ということで、業績も上振れしやすくなってきていることは間違いない事実です。
ですが、業績とは、数量*単価、で決まります。 単価のほうには好影響となる円安ですが、ドルの場合、数量は米国の景気次第ということになります。
自動車の販売数量の陰りが出てきています。 低金利が長く続いたので、自動車ローンはかつてのサブプライムローン化しているようです。 これ以上、本当は買えない人にまで買わせるようなローン提供は難しいでしょう。
車は耐久消費財なので、一度買うと、しばらくは買いません。 販売数量にも山と谷がるとすると、いまは山から谷に向かっている途中でしょう。
経済学でいうところの景気循環で、10年周期のジュグラー循環の山から谷に向かっているのではないかと推察しています。
山高ければ谷深し、と言われますが、そんなに深くなくても谷は必ず来ます。
リーマンショックは2018年の秋、その兆しが出てきたのは、その前年のパリバショックで、日経平均株価は2007年2月がピークでした。
あれから10年以上が過ぎていることに少なからず注意をしたほうが良いと考えます。
短期目線では、この先は夏休みに入る外国人投資家も多く、今週からはどちらかと言えば、手じまい、新たなポジションを作るのは夏が明けてからということではないでしょうか。
証券界は強気の人が多いので、決算発表で一瞬買われるかもしれませんが、その流れが長く続くと考えない方がよいと思います。