株式市場は調整局面に入るか
2018年02月01日(木)
日経平均株価がわずか1週間程度で1000円幅で下落となりました。
市場関係者の話では、国内の機関投資家が持ち高調整と利益確定で売りを急いだ、と解説されています。
この解説が正しいとすれば、売り一巡後はまた戻る、と考えられます。
ですが、昨年の9月上旬からの上げ相場が約5か月続いたわけですから、そろそろ一服あってもしかるべき時間軸だと考えるのが筋でしょう。
米国市場の日本の市場も牽引されてきたわけですが、ここにきて少し状況が変わってきたのではないでしょうか。
米株が買われている背景には、景気の良さもありますが、法人税の減税による利益向上があるからではないでしょうか?
日本企業は米国での事業があれば別ですが、そうでなければ、景気の良さ以上にはフォローウィンドはないはずです。
決算発表が始まっていますが、この時期に業績の上方修正が出ることを予想して、昨年末からの一段上げがあったはずです。
もちろん業績は良いのですが、超サプライズになるようなものが続出しないとなると、株価は息切れしてしまいます。
第3四半期の決算発表も来週が山場です。
その局面でも上値が重いとなると、市場は今期は織り込み済、来期がどうなるかに焦点は移ってくることになります。
増収増益を証券会社のアナリストは予想してくるはずですが、すでに、過去最高の水準に来ている企業業績です。
発射台が高いわけですから、もっと高く!と言われても、それは難しい話です。
アベノミクスが始まる前の利益から今期は3倍になったとしましょうか?
利益が100→300だとしたら、50増益になれば、最初は50%アップでした。
ところが、来期50増益だとしても17%アップにしかなりません。
これをみると、なんだか増益率が落ちてきたなあ・・・という見方になります。
増益率の伸びが鈍ると株価上昇は一気に減速してきます。
むしろ、もし横ばいとかになろうものなら、来期は減益か?と考える投資家もでてきますから、株価のバリュエーションは利益が変わらなくても下がります。
株価は、一株利益*PER です。 株価が下がるとは、PERが下がるということです。
もし、仮にPERが30倍の株があるとして市場平均の15倍になったら、利益が変わらなくても株価は半値となります。
このようなことが企業の利益が伸びなくなると起こります。
相場の格言で、山高ければ谷深し、というものがあります。
ちょっと一本調子で株価があがる局面は終わりつつあると考えた方がよい時間軸になってきたといえそうです、