Market Eye

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米中経済摩擦

2018年03月23日(金)

日本の株式市場もそろそろ底入れかと思いましたが、米中経済摩擦の激化を懸念して米国ダウは大幅安となりました。

最初は貿易摩擦だけだと思っていたのですが、知財も含めてきたことで、摩擦は一層強くなるとの見方が広がったのではないでしょうか?

これを一過性と見るか、それとも、大きな変化と見るかによって、相場の先行きは異なります。

株価はそもそも企業収益をべースに形成されます。

とすれば、今回の米国の中国制裁がどれだけ、日米企業の収益に影響するのか?が大事です。

きっと、さほど影響しないというのが、正しいところだと思いますが、短期筋はメディアが大きく取り上げることをいいことに売買が手控えられるなかにあって、仕掛け的な売りを出しているのではないでしょうか。

言葉を変えれば、市場を動かしやすいが故に、短期筋だけが動いている結果として、指数が大きく動いていることになります。

では、今日も大きく下げて始まるでしょうが、これを買いのチャンスと見るかどうかと言えば、すぐさま飛びつくのではなくて、じっくりと様子を見ながら、少しづつ買っていくべきだと考えます。

株価は下落は短期、戻りはゆっくりです。 慌てて買う必要はありません。

相場の調整に必要なものは、値幅と日柄です。

値幅という意味においては、PERの観点からすれば、そろそろいいところまで来ています。

日柄のほうは、株価の下落が始まってから約2ヶ月が過ぎようとしています。 過去の大幅調整をみても、2ヶ月程度でいったんは反転しています。

日本株は国内の政治問題、そして、米国の保護主義的な動きから調整しているのですが、どちらも、いまは「陰の極」と言えます。

総悲観まで行っていませんが、市場参加者で強気の人がいないのも事実です。

西堀格言ではありますが、「弱気に勝る強気はない」と言っておきたいと思います。

もうはまだなり、まだはもうなり、後者に近いと思います。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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