相場の先行き
2018年04月21日(土)
日経平均株価が25日移動平均線をうわ抜けてきたが、ちょうど75日移動平均線が抵抗線となって金曜日を終えた。
この先を占う際にいくつかのポイントがありそうだ。
まず最初は需給。
外国人投資家は年初から現物で2兆円、先物で4兆円を売り越した。
先物の4兆円のすべてが空売りではないにしても、買戻しがかなり入るはずで、すでに半分以上は終わっているのではないかと推測する。
残りの買戻しがGWまでに入るのではないだろうか。 その後は玉切れとなって、指数の動きは鈍くなりそうだ。
また、気になる記事が日経新聞に載っていた。 日銀のETF購入のルールが変わってきてきるようだ。これまでは、前日比で指数が▲0.2%であれば、午後には迷わずETFを買っていたのだが、今月はそうなっていないみたいだ。 市場の大きな買い支え役がスタンスを変えるとなると調整が入ったときに買い手として期待できなくなるかもしれません。
2番目は3月決算発表。
ドル円為替レートが107円台となっている中にあって、為替の前提条件は105円前後が多いのではないだろうか。
前期が108‐110円前提だったので、同じ数量だけ売れても輸出企業は円高分だけ減益となりそうだ。
グローバル景気も減速気味であり、数量の伸びが期待できないとなると、減収減益の業績予想が続出する可能性もある。
日経平均株価の理論EPSが下がるとなると、指数に与える影響は大きいと言える。
3番目に大型ファイナンス。
年初にソフトバンクが上場すると発表があった。調達額は2兆円くらいになりそうだ。
また、武田薬品がアイルランドの製薬会社シャイアーを約7兆円で買収する提案をしている。 エクイティファインナスで4兆円調達するのではないかとの観測もある。この2社で6兆円ともなれば、市場への影響は相当大きな重しとなりそうだ。
このように考えていくと、今年のこの先の株式市場は厳しい現実が待っていると考えておくべきではないだろうか。
GWが時間軸ととしては大きなターニングポイントになりそうな気がしてならない。