Market Eye

最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

持つリスクから持たざるリスクへ

2020年04月09日(木)

IPOの取り消しが日々出ている。

初値が公開価格を割込む銘柄が多く、個人投資家の食指がIPOに向かわなくなってきていることが承認取消の背景ではないか。

だが、ここにきて、大きく売り込まれたIPO銘柄が息を吹き返す動きがある。

公募売り出し株を持っていた投資家の売りが一巡し、売りたい株主がいなくなったこともあって底入れしてきたのだが、市場の雰囲気が少し変わってきたこともある。

添付したのは、直近の25銘柄の株価の動きだが、昨日(4/8)は25銘柄中、22銘柄が上昇している。

中には公開価格から大きき買われている銘柄もあって、銘柄間で人気の優劣が堅調になってきている。

だが、人気のない銘柄にあっても、よくよくビジネスを見ると、今回のコロナの影響がさほど大きくない銘柄もあって、反転の動きが見える。

ここ1カ月は需給による相場展開で、持つリスクを避ける動きであったが、この先は、持たざるリスクをを回避する動きとなることも念頭に置いておきたいものである。

  • 持つリスクから持たざるリスクへ
最新記事
記事一覧
次の記事
前の記事

プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


最新の記事一覧