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ユニコーンを作るには

2021年04月08日(木)

今日の日経新聞から日本のベンチャー企業投資についてのインタビュー記事がありました。

日本にはユニコーン企業(未公開で企業価値が10億㌦以上)が少ないという話があります。

なぜ、日本ではユニコーンが生まれないのか?

国内のVCの方々は、いろんな理屈を並べているが、私が思うに、起業したベンチャー企業が対象マーケットをどこだと考えているかに尽きると思います。 

また、起業時のマネジメント構成が多国籍軍になっている米国だと、対象市場はスタートしたときからグローバル、日本は日本人だけやっているから、日本市場しか見ていない。

なので、投資額も桁が違うのは当然のことだと思います。

20年前に米国のEC企業の日本法人立ち上げに携わりましたが、カリフォルニアの本社を訪問した時に、設立1年も経たないのに世界地図があって、すでに米国以外の国に拠点が5カ所ありました。 もちろん、マネジメントも多国籍でした。

その時強く感じたのは、これじゃあ日本企業はそうそう勝てないな・・・と。 ECのシステムも米国で開発したものをローカライズするだけでできてしまうわけで、投資効率が凄くいいんですよね。

このような思想と発想でスターアップできる日本企業が出て来ることができるか?と言えば、それは難しいとしか言いようがないと思います。

日本人だから出来ないではなくて、日本で起業するからできない、と言った方が正しいと思います。

と偉そうなことを書きましたが、今の私はガラパゴス日本での仕事をしているので、若者に対するアドバイスととらえて頂ければ幸いです。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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