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IPO銘柄の値動きが冴えない

2021年08月30日(月)

2021年のIPO社数はここまで承認も含めると80社となっている。

通年では120社を超えるのではないかと言われている。

12月は単月で30社以上のIPOが予想されており、やや多すぎる感がしないでもない。

6月以降、初値が公開価格を割れる銘柄が多くなり、初値はなんとか公開価格を上回ったものの、その後の値動きで公開価格割れとなっている銘柄も出てきている。

この動きは今後どうなるのか?

マザーズ指数は、昨年の10月に高値を付けた後、今年の2月に2番天井を付けて、その後は、3段押しとなっている。

個人投資家の売買が大半を占めるマザーズ市場であるが、天井から6カ月目の8月中旬の底入れしたように見える。

個人投資家が信用取引で買った銘柄の期日が到来し、損切りが出尽くした可能性がある。

このマザーズ指数の動きとIPO銘柄の株価の動きは完全一致とはいえないが、相関関係がないわけではない。

願わくは、マザーズ指数が6月の高値近辺である1,200ポイントを越して上昇する勢いがでてくれば、年末に向けてIPO銘柄の株価も反騰のきっかけとなるのではないだろうか。

今年の秋の大型IPOとして市場で噂されているキオクシアが上場ではなくて、米ウエスタンデジタル(WD)との統合となれば、市場の需給も乱れずに年末のIPO相場に移行できるかもしれない。

その意味では、キオクシアの動向には注視しておきたい。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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