Market Eye

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ショートカバー

2022年03月24日(木)

昨日の日経平均株価は800円を超す上昇となった。

この局面で、純投資で買いあがるにはリスクがありますぎる。

まだまだ二番底があると考えるのが筋だろう。

だとすると、やはりショートカバーが入ったとしか考えられない。

借株をしてショートしているヘッジファンドは権利付き最終売買日に買い戻せば、なんとかギリギリ間に合うはず。

だが、株を貸すほうは、ギリギリでは心配なので、少しは早めの返済日を契約書で謳っているはずだ。

おそらく週明け早々の日程で返済日を設定しているのではないだろうか。

そう考えると、昨日もしくは本日あたりに買い戻さないと、借りてる投資家は間に合わないということになる。

このショートカバー相場の終わりは、長くて今週いっぱいと考えておいたほうが良いだろう。

もちろん、権利落ち分=配当分、を買う動きや、実質4月決済となる30日以降は配分の見直しで比率が下がっている株式を買う動きもあるかもしれないが、売り買い交錯程度で、ここから更に上値を試す展開となるほど買わないのではないだろうか。

ウクライナ問題が終わらない限り、資源や穀物の相場高騰でインフレリスクが高止まりすることは間違いなく、景気の下押し圧力となるだけでなく、米国のFRBの利上げを後押ししかねない。

長期の投資マネーが株式市場に回帰するのは、桜も散って、新緑の萌ゆる季節まで待たないといけないような気がする。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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