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ミーム株

2022年04月12日(火)

ミーム株(Meme Stock)とは、オンラインコミュニティーにてもてはやされる「はやりの株」のことを指すらしい。

ミーム株の株価は勢いがつけば、100倍にもなることがある。

ゲーム専門店のゲームストップの株価が昨年の1月に数ドルから400ドルまで買われた。

ネット上の書き込みで、バリュエーションが高くなって空売りしているヘッジファンドを標的にして個人投資家が買い上げて、プロの投資家をぎゃふんと言わせた事件ともいえる出来事があった。

では、このミーム株、本当に実力があるのだろうか?

正直なところ、日本で言えば、仕手株、同然で買いあがる個人投資家はイナゴ軍団そのものと言える。

急騰したと思ったら急落する。

逃げ足の速いマネーが株価を作っているだけだといえる。

ある意味で、IPO株の上場日の株価の動きは、ミーム株と同じだと言えるだろう。

急騰するけど、出来高があるので、逃げやすい、飛び乗り飛び降りでないといけないが、ボラティリティの高さが魅力でもある。

デイトレーダーの個人投資家のみが参加できる相場だと言い切っても良いだろう。

今日もIPOがあるが、間違いなく初値は高騰する。

売れるのは公募・売出し玉を得た投資家だけである。

まずは買いから入らないといけないが、買ったら1秒後には株価は大きく上下する。

買いと売りとを同時に注文を入れるくらい素早さがないとついていけないということだ。

まさにスリルがあって、ゲーム感覚でないとやりきれない。

その意味では、オンラインゲームの達人はデイトレーダーには向いているかもしれない。

最後に話はミーム株に戻るが、イナゴになってもいいが、ミーム株相場は長続きしないことだけは頭に置いておくべきだろう。


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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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