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日本電産

2022年04月22日(金)

3月決算企業の決算発表が始まりました。

昨日、日本電産が決算発表し、永守会長がCEOに復帰しました。

関社長はCOOに降格です。

この構図は何度も目にしていて、またか、と思う人が多いのではないでしょうか。

日経新聞が説明会の内容を質疑応答形式で載せているので読んでみました。

永守さんは「いつまでも私がやっている会社ではない」とは言うものの捨てきれない何かがあるのだろう。

CEO交代の背景として「今の株価は耐えられない水準。株価が1万円くらいで残っていれば、私の出る幕はなかった。CEOに戻るのはネガティブという投資家がいるかもしれないが、株価が下がるよりも上がった方がよいでしょう。」と言っている。

株価に関して勘違いしているのは永守さんではないかと言いたい。

コロナ後の株価上昇で1万5,000円近くまで買われたのは、金融緩和の中での金融相場が背景で、業績の評価ではない。

今の株価水準だって、PERは35倍程度で決してたたき売られて安いわけではない。

せっかく、マーケットも納得できる後継者ができたと思っていたのに、もし関氏がいなくなったら、その次の後継者はなり手がいないのではないだろうか。

自動車業界はEV化の流れが強まっている、その中で、電池とモーターは2軸で重要なキーパーツとなる。 

関氏にはその両方を繋ぐ大きな役割を演じていただいてCEOに復帰していただきたいものだ。

もし、誰も後継者がいなくなって、永守さんのご子息が入ってきて跡を継ぐようなことになったら、その時こそ、株価は奈落の底に落ち込みそうだ。 

それだけは勘弁していただきたい。

この先も決算発表は続くが、株式市場は期待値先行とはなっていないだけに、株価は意外と堅調に動くかもしれない。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF192NS0Z10C22A4000000/?unlock=1

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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