Market Eye

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夏の終わりに

2022年08月31日(水)

先週末に軽井沢に出かけてきた。

すでに秋の気配が漂い、気温は20度、夏は終わったと感じた。

そして、株式市場も6月から続いた反騰相場も終わりを迎えることになった。

米国のFRBの動きに株式市場は振り回されているともいえるが、その背景にはインフレがある。

インフレが鎮静化しない限りは利上げは終わらない、とのFRBのメンバーが言っているが、おそらく利上げは早晩終わるかもしれない。

だが、投資家が期待する利下げの局面はさほど近くなく、金利は高止まりが続く可能性も見ておかないといけない。

また、FRBは景気の下振れすら已む無しと考えていることで、企業業績も下方に向かうと見ておいた方が良いだろう。

今日の日経新聞の株式欄の記事に、株式の信用買い残が高水準にあるのに、まだ押し目買いが入っている、と書かれている。

信用取引の残高は、投資家の心理を映す鏡だと言える。

株価は割安なので下がったら買い、このスタンスは、この局面では有効とは言えない。

もちろん、下がったら買い、は正しいが、私の見立ては、もっとどっかんと下がったら買い、だ。

もう少し秋が深まるのを待つ、このスタンスがいまは肝要と言える。

下げ相場を楽しむくらいの心の余裕を持ちたいものだ。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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