Market Eye

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初値騰落率

2022年10月28日(金)

2022年のIPOの初値騰落率の平均値は昨日までの60銘柄で+47.24%となっている。

株式市場のセンチメントが変わってきた今月の20日以降の4銘柄だけを見ると平均初値騰落率は65%に上昇してきている。

本日のpluszero(5132)の初値も公開価格を大きく上回る予想だ。

年末にかけてIPOが増えるのは間違いないが、ここのところの勢いが長続きするとは限らない。

なぜなら、ここ1週間くらいの市況を支えているのは、米国の利上げのペースが落ちるのではないかとの楽観主義に傾いているからに他ない。

昨日、ECBは予定通り75bpの利上げに動いた。

来週は米FOMCだが、スタンスは変わらないと見る。

このタカ派的なスタンスが確認された後には、再び、楽観が悲観に傾くことも予想される。

もし、仮に楽観が続くとしても、せいぜい1か月~1カ月半で11月末程度までのことだ。

年末の株高は期待したいが、IPOの初値は市場動向に連動している。

今年も12月はやや供給過剰なIPO件数が見込まれることもあり、楽観は禁物である。

今の株式市場はのセンチメントの上げ下げは本当に短期であるため、数か月単位の予測はできないと思っておくべきだ。

機を見て敏、に動く。 

これしかない、ことを肝に銘じておくべきだろう。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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