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実質と名目

2023年06月07日(水)

春闘も終わり、賃上げがあった人が多いと思いますが、上がったには上がったのですが、我々の給料は「名目」と呼ばれるもので、「実質」賃金は13か月連続でマイナスになっているようです。

実質賃金は、名目賃金から物価上昇率を差し引いて計算されるので、物価上昇のほうが賃上げよりも大きいということのようです。

つまり、肌感覚では、給料上がったのに、財布の中身は1か月過ぎるとあまり残らない、おかしいな、となっているようです。

この「名目」と「実質」の差が更に大きくなっていくと、消費が減って、不況になる可能性があると思います。

不況にならないためには、来年の春も賃上げを続ける以外にはないのですが、そのためには、企業は販売価格を継続してあげて行くしかないことになりますね。

これを好循環と呼んでいいのかどうかわかりませんが、いずれにしても、デフレが終わったのなら、インフレとは、この循環が続くことになることを頭に入れておくべきだと思います。

話変わって、株価は「名目」です。 なので、インフレになると株価は上がりやすいということです。

インフレ時代には、株式、不動産などが有力な投資対象と言われますが、不動産は別の要因もありますので、ここはしっかりと、株式でインフレを生き抜きたいものです。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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