まだまだ間に合う今年のIPO
2016年11月25日(金)
いよいよ年の瀬を感じる季節がやってきた。
そしてこの時期にしては異例の雪が降って、例年よりも少し早い真冬の訪れを感じた今週も終わった。
米国は感謝祭でマーケットはクローズだが、ブラックフライデーと呼ばれる年末のお買い物がもっとも盛り上がる日が始まった。
おそらく今年のブラックフライデーも盛り上がって米国の消費、雇用に貢献するに違いない。
12月中旬のFRBの利上げ宣言に花を添えることになるだろう。
さて、日本の株式市場は米大統領選挙開票日の安値1万6112円から2週間ちょっとで約2,000円以上の上昇となった。
その背景は新大統領トランプ氏の政策が実行されれば、米国の金利は上がるだろうとの思惑から、ドルが買われて円安が約10円も進んだことにある。
だが、「思惑」は実行されるまでは「夢」と同じで、正夢となればいいが、悪夢になるかもしれない。
そろそろ、思惑が夢かどうかを見極めるタイミングが近づいてきたのではないだろうか。
その意味では、円安で買われてきた外需株は一服して、ここのところ放置されてきた新興市場に個人投資家のマネーが還流する時期を迎えるとも言える。
その牽引役になるのが、なんといってもIPO株ではないか。
年初からここまで65社がIPOしてきたが、この先年末までに18社がIPOとなる。
まだまだブックビルディングも始まっていない銘柄の方が多く、これから取り組んでも遅くはない。
因みに、今年の65社の平均初値騰落率は67%、勝率は78%となっている。
初値騰落率はマザーズだけだと87%と平均値を上回っている。
年末までのIPO18社のうちマザーズ銘柄は13銘柄、ここに大きなチャンスがあるかもしれない。
特に資金調達額が10億円未満の銘柄については、初値が付いた後のセカンダリーでの売買も活況となり、上場日にストップ高という銘柄も出てくるかもしれない。
大型株の値動きが鈍くなってくるであろうこの先の相場で循環物色の対象としてIPO株を注目してみる価値はありそうだ。