プラザ合意の再来か
2026年08月03日(月)
先週の為替介入は、日米が協調して実施したようだ。
日米で円安を阻止したいとの思惑が一致したのだろう。
だが、その根っこにあるものは、少し違うようだ。
1985年9月のプラザ合意がドル安円高への介入は、日米の貿易の不均衡を是正するのが目的だった。
いまや日米の貿易収支は40年前ほど一方的ではない。
むしろ、デジタル赤字で日本は米国企業のサービスをサブスクで買っている。
今回、円安阻止に米国が動いたのは、これ以上、日本政府が保有している米国債を売らせないためだろう。
ドル売り円買いの原資となるドルは日本政府が保有する米国債を売ってドル資金を作り、それを市場で円を買うわけだ。
日本が単独で市場介入するには、それを繰り返すしかない。
つまり米国債をどんどん売れば、米国債の価格が下がり、利回りがあがる、という構図になる。
利回りが上がると、米国が債券を発行する際にクーポン(金利)を高くしないといけなくなる。
この利回りが、米国の住宅ローンなどの長期金利に繋がり、米国景気を冷やすことになる。
この巡り巡る米国景気悪化を防ぐために、米国は日本の為替介入に協力したということだろう。
とは言え、実弾で市場介入し続けるにも限界がある。
円安の背景は、日米金利差が根っこにあるのはいうまでもない。
この金利差を縮めるには、日本が利上げ、米国が利下げするしかない。
いまの日米の金融政策は、日本はタカ派で利上げ方向だが、石橋をたたいてしか渡らない主義の日銀総裁故に、利上げはスローペースだ。
一方の米国はインフレが高止まりすれば、利上げもありとの姿勢で、利下げは難しいだろう。
とするならば、日本が利上げに動かなければ、日米金利差は縮まらないということだ。
9月の日銀政策決定会合までは、介入をちらつかせて円安阻止できたとしても、9月でも日銀が利上げできないとすると、再び円安方向に市場の流れが傾く可能性がある。
我々投資家は、この夏のドル円は150円台で推移と見ておいたほうが良いだろう。
160円に近づいても、当局の口先介入でしばらくは160円程度で収まるのではないか。
逆に、40年前のプラザ合意のような大幅な円高になるようなことはないとみておいてよいのではないか。
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