地政学的リスク
2017年08月10日(木)
日本はお盆が近づき、夏休み気分満開なのですが、北朝鮮と米国のトップの口撃が一段と厳しくなってきました。
大人の意地でやっているケンカみたいなもので、性格的にお互いに一歩も引かない感じがします。
取り巻きがしっかりしていれば、不測の事態は起こらないと思いますが、お二人とも、気に入らない取り巻きは更迭されるので、良識をもった判断ができるかどうかはちょっとなんともいえないところです。
その意味では、過去のような瀬戸際外交の経験則からこの先を予測することは意味がないかもしれません。
そんな中にあって、昨日、日経平均株価は急落、ドル円も円高に向かいました。
とは言え、日経平均株価のPERは14倍近辺で割安感が漂っているとの見方が主流です。
ですが、TOPIXやJPX400などを構成する銘柄群だと、PERは15倍の半ばです。
木を見て森を見ずといいますが、日経平均株価は日本を代表する225銘柄の集合体です。
もっと大きな森である、TOPIXはJPX400は広範囲の銘柄を含みます。
どちらが日本の企業の実態を正しく反映しているのでしょうか?
証券会社的はとにかく株を投資家に勧めたい一心ですから、割安!を連呼したいはずです。
投資家はそれに乗ってしまってはいけません。 冷静に市場を見る目が大切です。
そして、この度の地政学的リスクの台頭です。
これはそう簡単に動くものではありませんが、じわじわとリスクの度合いは高まると考えておくべきです。
最悪はない!とたかをくくった見方も禁物です。
トランプ大統領と金正恩主席、ともにこれまでの両国のトップとは完全に異なる思考の持ち主です。
過去を参考にすることはリスクだと思います。
この問題は、瀬戸際外交の最後の一線を越えるかどうかまで行きつくような気がします。
過去を振り返ると、8月から10月にかけては、不測の事態が起こって、市場が大混乱する季節です。
そろそろブラックスワンが登場するかもしれません。
利の乗ったポジションはひとまずクローズして夏休みに入った方がよいかもしれません。