Market Eye

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IPOラッシュが始まる

2018年11月22日(木)

今年のIPOが出そろってきたようだ。

最終のIPOは12月25日の3社となる。

注目はなんと言っても、12月19日にIPOするソフトバンクだろう。

テレビでCMまで流さないと売れないのか?と個人投資家としてはやや心配になるところではないか。

私の知人から、証券会社からソフトバンクの売り込みがあるが儲かるか?との問い合わせが多い。

正直、公募・売出しで買って、初値売りで儲かるかどうかはわからないが、儲かると言っても、たかが知れている、というのが私のコメントである。 

初値が公開価格から数十%も高く寄り付くことは考えにくく、買うなら長期投資で、配当利回り銘柄として保有しづづける覚悟が必要ではないだろうか。

まあ、定期預金よりは数十倍利回りが良いと考えるべきだろう。

では、他の新興市場に上場している銘柄についてはどうだろうか?

時価総額が小さく、調達額が少ない銘柄は需給で初値は高騰するのは間違いない。

だが、毎日のようにIPOがあると、銘柄によっては、放置されることがある。

12月17日の週は11銘柄がIPOしてくる。 そして大物のソフトバンクがその中にひとつである。

資金吸収を考えると、もっともきつくなるのが、その週である。

初値買いに回る資金は固定されているため、初値を買う余力が低く、初値騰落率は下がる可能性が高い。

ソフトバンクが上場してくると、固定化されていた資金が市場に戻り、再び、IPO株に向かうとみておくべきである。

なので、株価的に投資妙味がでてくるかもしれないのは、17日から19日までにIPOする4銘柄にあるともいえそうだ。

いずれにしろ、17日の週は朝から銘柄の寄り付き状況に注目したいと思います。

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プロフィール

西堀敬(にしぼりたかし)

西堀敬(にしぼりたかし)

IPOジャパン編集長
(株)日本ビジネスイノベーション代表取締役
日本テクニカルアナリスト協会検定会員

1960年滋賀県生まれ。大阪市立大学商学部卒。和光証券(現、みずほ証券)の国際部、ウェザーニューズ財務部長、米国系Eコマース会社の日本法人 CFO&COO、IRコンサルティング会社取締役を経て、2011年より現職。上場会社の社外取締役を複数兼務する。
また、2002年より東京IPO編集長、2015年12月よりIPO No.1サイト『IPO Japan』を監修、編集長に就任。TV出演や経済誌への執筆、セミナーや講演会などIPOの第一人者として市場の啓蒙・発展に尽力している。

著書に『改訂版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』(すばる舎)、『IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンククリエイティブ)。


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